『ゲームミュージック早押しイントロクイズ Ⅶ REMAKE』に寄せた曲とコメント

 「チャーリーの7チャンネル」というニコニコ動画のチャンネルで、大体年に一回「ゲームミュージック早押しイントロクイズ」というものが開催されるんです。出される問題は開催者であるチャーリーさんのもの以外にも、リスナーさんから募集された問題が出題され、更に出題者さんのその出題曲に対する思い出(や恨みつらみ)のこもったコメントも読まれるという形式になっていて。

 

 それで、自分も2019年10月に3週にわたって開催された「ゲームミュージック早押しイントロクイズ Ⅶ REMAKE」に問題を提出していて、その2周目の日に自分の問題を読んでいただけたので、折角なのでその提出曲とコメントと、そのコメントへの追記とを合わせて公開してみようかと思います。

 

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企画者さんの意向により闘士ゴーディアンのパロディ。絵が良いだけに謎が深い。

 

 

 

 

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①:マッチョでポン! ZZ

 

 場面:ランキング画面

 ハード:switch

 URL:https://youtu.be/cXoabQWubXY

 

  

 10日でバイトと薬をこなしつつビルドアップを完成させボディビル大会に出るリアリティ筋肉育成ゲーム、「マッチョでポン! ZZ」。元々はフラッシュゲームだったのをswitchに移植したものだそうです。

 フラッシュ版から大きくは変わっていないみたいですがUIとかは多少整えられていて、何よりBGMが葉山宏治の兄貴!どの曲も凄く葉山さんっぽくてゲームによくあっていて!というか合わない訳が無いどころか曲がゲームを持って行ってる感もあるくらいで…。

 ちなみにこの曲が使われてるのはランキング画面。ゲームで一番ハイテンションな曲がゲームで一番「動」の少ない場面で流れるのは、ちょっともう吹かざるを得ない。

 

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 このゲームを知った切っ掛けはラー油さんというゲームブロガーさんの配信で、その動画を見て直ぐ!…という訳では無かったのですが、それから程なくして購入しました。switchのゲーム紹介画面では買う程とまでは行かなかったのですが、配信でBGMだったりランキング画面の色んなマッチョが見られたのが決め手になってしまって…!

 まだまだチョビチョビとしか進めてないのですが、1プレイ当たりの時間は短めなので寝起きや寝る前にやるのに丁度良くて楽しいです。上手く育成に余裕を持たせられればド派手なパンツを装備させることができ、特定の部位だけを育てて他は放置といったことも出来るので、「映え」のあるスクショも作り易くてそういった意味でも非常に面白い…!

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重点的に推している「ながさわくん」です

 

 

 

 

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②:ポケットモンスター ブラック・ホワイト

 

 曲名:スカイアローブリッジ

 ハード:DS

 場所:スカイアローブリッジ

 URL:https://www.youtube.com/watch?v=t1FLte2VE2I

 

 

 ポケットモンスター ブラック・ホワイトより「スカイアローブリッジ」です。この曲はゲームが中盤に差し掛かるころに渡ることになるスカイアローブリッジというとても大きな橋で流れる曲なんですが、初めて聞いて聞き終わった時には「おお~~!!(感嘆)」って感じになりました!

 スカイアローブリッジはポケモンの様々な道路の中でもトップクラスに長い直線道路の一つで、それを自転車でかっ飛ばすのはすこぶる気持ちいい!…のは勿論なんですが、この橋を渡っている最中、その場面場面に合わせてカメラがずっとグングン動くんです!最初の乗り上げるときの緩やかなカーブは背中を追う形で、そして徐々に俯瞰視点になり直線に差し掛かる時には陸から海に出る境目が目に入るようになり、次には前の方を向くんですが橋の向こう側が遠すぎて見えなくて、かと思うと急にカメラがぎゅーんと薄い雲が下を通るくらいまで高い所に行ってそれでそれでそれで…!!

 どうしても上手く言葉にしにくいのですが、カメラワークのどれもが全く別の橋の姿を見せる様に計算されていて、渡ってる最中はアトラクション的な楽しさで頭が空っぽになるけど、渡り終わった時には完璧にこの橋を堪能しつくしていた!って満足感が残る、とにかく…なんというかこう…カメラワーク、スゴイ!!スゴイなんですよ!!

 スカイアローブリッジはゲーム内で重要な意味を持つ場所だったりとかそういうことは特に無く、何のイベントも戦闘も起こらない、何ならゲーム中から丸々削除してしまっても何の問題もない、そういう場所だったりします。ですが、このゲームで特に印象的だった場所はどこかと聞かれたならまず真っ先にここを上げると思います。旅行中のふとした瞬間が一生の思い出になった時みたいな、そんな素敵な体験があった橋でした。

 

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 ポケットモンスターBWはポケモンの中だけでなくRPGのなかでも特に好きな作品の一つで、前年に開催された第六回のイントロクイズでもこのゲームから出したんですが、それでも物足りず…!

     第六回で出したのは「ENDING -それぞれの未来へ」でした

 

 ポケモンって色んな町があってその町ごとにそれぞれ特色があって、色んな地域があってその地域ごとにそれぞれ別のポケモンがいて。そういったものを観光する楽しさがポケモンの魅力の一つにあるんです。「グチャグチャしてるけど逆にリアリティのある交通」があるのも個人的に好きで、中心街へは幾つもの道が通ってるけど、逆に交通の便が悪い所はいい意味でも悪い意味でも田舎っぽさや地方感があったりで。

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左上のハジツゲタウンには火山灰以外にあるものを探す方が難しい…!

 …なんですが、ポケモンBWはスタートからゴールまでが殆ど直線になっていて、今までのポケモン作品の地形のオセリーから大きく外れていて。ただ、それで無くなった感覚もあると思うんですけど、逆にそれによってまた別の感覚があって。上手く言えないんですが、超大型レジャー施設とか、国全体で景観を守っている観光国とかそういった感じの、過剰な泥臭さだけを抜いて必要な分だけはしっかり残した良い意味で人の手の加わっている感があって。

 

 スカイアローブリッジなんかはもう完全にアトラクションなんですよ!ユニバとかにある動く乗り物に乗って凄い映像をを見せる感じの!しかもそれに他のアトラクションとの対比とか全体の中での意味付けとかがある訳で!すっごくハイソなテーマパークみたいな楽しみがあるんです!

 

 

 

 

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③ざくざくアクターズ

 

 曲名:バトルオブアリウープ

 ハード:PC用フリーゲームRPGツクールVX Ace製)

 場所・シチュエーション:追加イベントの最終戦、水系の裏ボスとの戦闘曲

 URL: https://www.nicovideo.jp/watch/sm35288491

 

 RPGツクールVX Ace製のフリーゲームRPG「ざくざくアクターズ」から、バトルオブアリウープです。

 このゲームは、「ハグレ」と呼ばれる異世界から労働力として闇雲に召喚されるも社会からあぶれてしまった少女デーリッチが、同じ境遇の仲間を集めて王国を作るぞ!といった感じのものになっていて、とても沢山のキャラクターが仲間になるのが魅力の一つです。獣人や魚人、ロボット、本物の神様から遠い星のお姫様まで、本当にいろんなキャラクターが仲間になるので、何がとは言いませんが「刺さる」キャラを見つけるのは難しくないはずです。また、このゲームは本当に凄いくらい退屈しなくて、ダンジョン内では頻繁に漫才デモ的な物が挟まり、拠点でもキャラクターの掛け合いや掘り下げのされるイベントが結構な量イラストやデモ付きで起こり、ストーリーもシリアスとギャグの波が丁度良く、さらにメインシナリオとは別に宝探しと周回のしやすいダンジョンがあったりと、自分は本編をクリアするまでに80時間近くかかったのですが、その間全く退屈することなくプレイ出来てしまいました…。

 ところで、このゲームはクリア後に裏ダンジョン的な物を挟んだ後に、「水着イベント」という軽く20時間以上はある追加シナリオがあるんですが、…そのイベントでは名前の通り、仲間キャラ全員が水着姿のグラフィックに差し変わるんです!あのキャラも!このキャラも!全キャラが! 

 

 ハイレグ!褌!マクロビキニ!

 たまごパンツ!全裸!

 

 そんなウッフンアッハンな水着イベント…なんですが、内容自体は何故か、本編を含めてもトップクラスに陰惨なものがあったりします。

 全3章に分かれているんですがシナリオはどれもシリアス気味で、特に第3章の終盤は難易度・メンタル双方の意味でキツく、常に狂気と悲哀と報われなさが激しい戦闘とともに押し寄せてきます。水着で。

 そんな水着イベントの一番最後に戦うことになるのがアリウープで、流れる曲がこの「バトルオブアリウープ」。実はアリウープ自体とは水着イベントの中で都合3度戦うことがあって、この曲自体もその戦闘の度に流れます。1度目2度目の戦闘ではシンプルにアリウープの力強さを強調するような優美な曲として流れ、唐突な専用BGMに興奮しながら戦っていました。ですが、3度目のこの曲は前の2回とは全く違う体感がありました。

 これまでの水着イベントでの圧迫感、不安感、緊張感、それら全てをこの戦闘まで持っていくことになるのですが、この曲この戦闘、そしてそれらのイントロとして流れる「ネレイア ~after the sunset~」。それらが全てを完全に綺麗な物に昇華してしまうんです。アリウープと主人公たちが 殺意 対 慈しみでぶつかり合い、戦いの中で今までの全てが言葉にならない綺麗な物に変わる、ただただ号泣することと戦う事が止められない、そんな体感をする曲だったんです。   水着で。

 今現在、このゲームの最後の追加シナリオ、水着イベント第4章が制作中です。何で最後かというとRPGツクールの容量が限界でもう使えるマップ数が殆ど無いという尋常じゃない状況だからだとか。そんな状況の筈なんですがツイッターとかで制作状況を確認していると、サラっと追加キャラ複数とかコモンイベント100個とか過去要素のユーザビリティのテコ入れとか、とんでもないことをやっていて…。

 このゲームを勧めたくなる理由を挙げていこうとすると本当に10や20じゃ足りないくらい沢山浮かぶんです。今あげたようにツクールの限界近い容量とか、カタルシスのある戦闘とか、徹底したユーザビリティとか、バカみたいに落ち着く王国民たちの日常とか。

 勿論、人を選ぶ様な部分もあると思います。キツイ部分に関しては本当にキツイし、キャラクターも誰もが成熟した人間として描かれてるわけでは無いので受け入れるのが難しいキャラもいるかもしれません。(あとアイテムコンプ勢は確実に禿るし)。ですが、本当に沢山の魅力が詰まったゲームであるのは確かなんです。もしよろしければ、もしよろしければですが、「何か面白いゲームがやりたいな…」って思っている人がいらっしゃったら、是非試しに手に取ってみてください。もしかしたら心に残る、何処までも続く一つの物語があなたの中に生まれるかもしれません。

 

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 かなり長くし過ぎた…。読んでいただいたチャーリーさんも息を切らしていた…。ただ、これでも出来る限り圧縮したんです…。王国会議システムとか、無理にねじ込んだような謎解きのないメインダンジョンとか、多彩なボスのいるらんだむダンジョン的な裏ダンジョンとか、大量の装備やドーピングアイテムによるキャラクターのカスタマイズ性とか、バッチリきまってるBGMチョイスとか、独特で可愛らしい絵柄とか、食べ物系アイテムの充実具合とか、小説付きの設定資料集や夏休み絵日記といった読み応え抜群のテキスト集とか、あと何故かフリーゲームなこととか、これでも書きたいことはかなり削ったんです…!かなり…。

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レプトスさん好き!!ただ女の子だって気付いた日の翌日は丸一日寝込んだ…。

  ただ、もう一つだけ捩じ込みたいことがあって、それは「ハグレを集めて王国を作る」ってテーマがぶれない所。普通のRPGだと世界の謎が徐々に解き明かされて行って黒幕が見えてきて、そしてそれを倒したら終わりといった感じのものが多いと思います。それで、ざくざくアクターズにも一応そういった歴史の秘密とか世界を掻き回す悪役的なものとかは存在します。

 

 ですが、そういった要素は物語の中の要所要所では確かに重要な意味を持ったりはするのですが、ストーリーの最終目的にすり替わったりということは無く、飽く迄も主人公であるデーリッチがハグレの為に(もしくは誰であろうと)手を差し伸べ続けるといった部分は一貫していて、なのでメインシナリオを終えた時のすっ…と心のどこかに納まる感じが凄く心地よくて…!!

 

 

 

※コメントで「この曲はゲーム中で3度流れる」って書きましたが、後からプレイ動画を見て確認してみると最終戦の1回しか流れませんでした…!!やっちまったぜ!!一回目のアリウープ戦のすぐ後に「アウリープ BGM」で検索してバトルオブアリウープを聞いてしまっていたから、それで完全に記憶が上書きされていて…。ごめん!!

 

 

 

 

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ベクトルズ(VECTORS)

 

 曲名:Mystic Pyramid Power

 ハード:PC-98

 場所:2面、5面で流れる曲

 配布サイト http://pc88mad.webcrow.jp/vectors.htm

 URL:https://youtu.be/mN1zOBSbw2c

 

  曲が良い!その一点でこのゲームを選びました。このゲームとの出会いとかダウンロードしようとした経緯にドラマとかは特に無く、イントロクイズの日の大体一週間前、youtubeのおススメ動画欄に偶々これの動画があってそのままリンク先に行ってダウンロードしただけだったりします。だって曲が良かったから!

 ゲーム自体は矢印の向きを合わせてブロックを消す落ちものパズルで、これがもう難しい。IQ2桁の自分には無理。動画を見た時点で「あ、こりゃあかんわ」って悟った。でも落とした。曲が良かったから!

 本当に曲が良いんですよ…。もっと思い入れとか語ることのあるゲームを選ぶべきだったかもしれないですけど、ただ曲を聞いてひとめぼれって言うのは本当に久しぶりで…。

 …曲、いいよね!!

 

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 パズルゲームは割と好きで、「ぷよぷよ」とか「パネルでポン」とか「コラムス」とかはよくやってます。ただ、自分、頭を使う、大嫌い…。頭を使おうとすると比喩でも何でもなく頭痛と眩暈がして全身が痛くなって最終的には寝込んでしまって…。シリアスサムもシューティング部分でなく謎解き部分で詰んでた位で…。

 

 なので、パズルゲームはエンドレスモードで連鎖を気にせずひたすらブロックを消していく遊び方が好きで…。ただ、このベクトルズというパズルゲーム。そういったモードとは真逆の、フラッシュコラムスみたいな面クリア型のパズルゲームで、つまりどうしてもクリアできん…!!

 

 ただ、曲が良いから割と頑張れちゃう…。

 

 

 

 

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⑤Desert Child~砂漠の子~

 

 曲名:Futon

 ハード:switch、PS4、steam

 場所:レコード屋で買うとランダムでフィールドでも流れるようになる

 URL:https://www.youtube.com/watch?v=TYnIH12Bbp0

soundcloud.com

 「この曲を聞いた日は確か雨でした。シトシトとした雨で家にいても腐ってしまいそうで、かといってレースに出る気にもなれなくて、それでとりあえずカケソバだけ食べに外に出たんです。

 自分のよく行くソバ屋はそば粉を使ってる方じゃなく中華そばの方で、それでかけそばはそれにツユだけシャっとかけたもので。安くはあるけどロクロク腹に溜まらないシミッタレたヤツです。

 そんなソバを2杯食べて。一杯で済ませるつもりだったのに全然足りず、ロクロク金もないのに普段毒づいていたそれをもう一杯食べてしまって。バイクの修理費で殆ど余らないレースの賞金をそんなことに使ってしまって、ゴミみたいな気分でした。

 当然そんな気分のまま家に帰りたくなくて、とにかく雨の中、町をひたすらグルグルしてて。人ほど雨は嫌いじゃないつもりだったけど、流石にその日はただただ邪魔で、本気で雨を蹴飛ばそうとすらしていた気もします。無駄に眉をいつかしくして、濃いめのため息を吐いて、いつも以上に猫背にして。そうやっていかつく歩いていたらレコード屋を見つけて。

 普段ならずぶ濡れで店の中に入るのは躊躇っていたけど、その日は迷わず入って行って。店内は新しい感じでは無かったけど綺麗で、試聴コーナーもあって。それに値段も意外と安くて。一つくらいなら何とか買って帰れる感じだったので、なので全部試聴して一番良かった奴を買ってみようかなって。

それで二時間くらいかもっとかかって全部の曲を聞いたんです。聞いたんですが、結構変な曲が多くて。変というより、なんか、カフェで流す専用に作られたCDの中で特に無国籍感が強いのを選抜したみたいな、なんか、そんな…。

 …それで、一番普通というか耳慣れた感じの曲がこのgirlfriend materialというバンドのFutonでした。Futonて。しかもgirlfriend materialも調べたら大概な意味だし…。曲は良いけど。

 ともかく、まぁまぁな曲には出会えて、最高な一日ではないけどクソみたいな日から一応は救われた感じにはなったわけです。

 ただレコード買ったはいいけどこれどうやって再生するんだよ…。メニューのどこを探しても再生するとこが見つからねぇよ…。」

 

                  ー  ー  ー 

 

  狙いすぎるのは良くないと思った。ただ、これを書いていた人はトチ狂っていたわけでも何でもなく正気だったって事だけは伝えたい…!

 

 何でこんな文章を書いたのかというと、実際当時ゲーム内でこんな体験をしてこんな気分になったからで、それに関してはほぼほぼ忠実なんです…。ゲーム内では本当にもう腐ってて、グランプリに出るためのお金を稼ぐって目標も半ば諦めてて…。

 

 ちなみに、このゲームはレースゲームだったりシューティングだったりといった感じで紹介されることが多いのですが、どちらかというと「どうぶつの森」とかのスローライフゲームが近いです。レース部分はミニゲームくらいに考えておくのが一番楽しみやすい…と思う…。

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久しぶりに起動したら何故かこのお店から出られなくなっていた…